相続診断士は「揉める前にその芽を摘み取る」ことに主眼を置いています。不動産鑑定士は「不動産の適正な価値を導き出す」ことが仕事です。
その前提を踏まえてですが、「不動産鑑定士に鑑定評価を依頼すると高くなるから、無料査定で十分だと思っている。」とある弁護士に言われたことがあります。その時はそんなものなのかなと納得した部分もあるのですが、今は違います。基本的に相続で弁護士が登場するのは「揉めた後」です。弁護士の報酬は着手金で20万円程度、成功報酬はその倍くらいです。鑑定評価を依頼したらさらに顧客の負担は増加してしまいます。

個人的に思ったのは「そんなにするの!」です。財産がたくさんあればその位支払ってもいいのでしょう。やはり揉める前にその芽を摘み取っておくことで、出費を抑えることができます。それもありますがさらに言うと、一旦揉めてしまうと、いくら兄弟間でもわだかまりやしこりが残ってしまいます。

鑑定評価もそれなりに費用はかかりますが、一旦揉めてしまうと弁護士が登場する場面となり、結局のところ弁護士に報酬を払うことに比べたら安くすることはできます。