最近、朝のウォーキングをしているのですが、その時に「どうしたら相続でモメさせることができるのか?」を考えています。結論から言うと、外野からごちゃごちゃ口を出せば良いのかなと。責任がないので言いたい放題です。普通の感覚だと「外野は黙ってろ!」と言われたらそこでオシマイなのですが、何百万円もの財産に影響が出るとあればとりあえず参戦しないわけにはいきません!

結構つまらない理由で相続は揉めたりします。「兄嫁が気に入らない(気が合わない)」という理由で、親の財産が兄嫁に使われるのは納得がいかないから、自分の相続分を主張することは珍しくありません。大体この手の場合、兄の方は実にのんきだったりします。「弟妹は相続放棄するっしょ」という感じです。一方、弟妹たちは「それとこれとは別!自分の相続分はきっちりしてもらう!」と思っている人もいれば、「めんどくさいから兄の好きなようにしてよ。」と考えていたりと、ばらばらだったりします。
そこで「外野」が参戦してきます。弟妹の配偶者の方が意外と「義理親の財産をアテ」にしているものです。外野は「取れたらいいな」の気持ちで来ますから強いですよ。

もし弟妹の配偶者の立場であれば、まず自宅の不動産価値について突っ込みます!つまり高く見積もります。不動産の価値次第で自分の取り分が決まると言っても過言ではありません。つまり「不動産価値の把握≒争族」です。無料査定の金額を出してきたり、不動産屋がこの程度だから・・・なんて言ってこようものなら、「その根拠を説明して!」「そんなこと言った不動産屋の屋号と担当者を教えてくれ」と言います。直接、査定した人に聞くから!と言われたら、なかなか反論は難しいでしょう。でも兄の立場では押し切られたら負けですから、徹底的に突っぱねにくるでしょう。

不動産鑑定士の私から言わせてもらえば、不動産鑑定士は国家資格であり、さらに鑑定評価書には「なぜこの金額になったのか?」が記載されています。信頼度は一番です。これを最初からドーンと出しておけば不動産価値の把握で争う可能性は減らせます。もっと言うなら、被相続人となる親が「不動産の価値は不動産鑑定士の鑑定評価書に記載された金額で!」と意思表示をすれば、子供たちもそれで納得するでしょう。最大の揉めるポイントを先回りして押さえてしまえば、争いごとの大半はなくすことができるでしょう。

そこで、相続診断士と不動産鑑定士が組めば、「揉めない相続」の提案ができると考えています。