シェアハウスの失敗について

シェアハウスオーナーの失敗について、最近は米朝会談やワールドカップの陰に隠れてあまり報道されませんが、一時期は大々的に報道されていました。
シェアハウス投資だけではないのですが、賃貸経営やワンルームマンションの投資に乗り出すのは、会社設立と同じであるというのが私の持論です。一体、毎月いくらのリターンを目指していたのでしょうか?投資をするということは「回収してナンボ」になります。特に不動産投資では、借入まで起こして「レバレッジ効果」を謳うのであれば、余計にリターンには敏感にならないといけません。

業者から示された収支見込みを鵜呑みにしていたのでしょうか??詳しくは分かりませんが、ポイントは「1億円を借りてまで投資するだけのリターンが見込めたのでしょうか?」です。月5万円程度なら、同じ1億円を投じるのであれば、より割のいい投資信託の商品もあります。500万円で毎月5万円の分配金が出る商品は珍しくないでしょう。

不動産投資の場合は、もし失敗するとその損失の大きさは「自己破産レベル」です。かぼちゃの馬車がまさにそれです。リスクの大きさがわかります。一方の投資信託は、どんなに損失が大きくても購入した金額が「ゼロ」になるだけで、持ち出しが発生するわけでも、ましてや「自己破産」になることもありません。

「ローンが終わればあなたの財産、毎月年金替わり」などの売り文句もありますが、ローンが終わるのは何年後なのでしょうか?その間の修繕に要する費用等はどうするのでしょうか?

いい物件は一般人の市場には出てきません。

知らないうちに・・・

相続でモメるのは「自宅の不動産+預貯金」の場合が最も多い・・・というニュース記事を目にしたことがあると思います。実は、我が家がまさにそのパターンです。本当にそうなのか・・・と思って、実際に母親に聞いてみました。
ちなみに我が家は、土地が母親名義で、使用貸借で私が家を建てて住んでいます。相続が発生したら同居している私と別居の妹が相続することになります。あまり預貯金には期待してはいませんが、土地をどうするかがポイントになると思います。我が家でこんな会話が交わされました。

私 「家の土地だけど、どう相続するか考えてる?」
母 「死んだ後のことは、あんたに任せるからよろしくやって。」
私 「妹は、自分の相続分について何か言ってる?」
母 「相続放棄するでしょ。」
私 「それって本人に聞いた?」
母 「聞いてないけど、私も自分の時そうだったから」 ・・・(心の声)何年前の話だよ!時代が違うし!
私 「もし、妹が自分の法定相続分を現金でよこせと言ってきたらどうするよ?」
母 「知らんよ、そんなの。あんたが考えるに決まってるじゃん!」・・・(心の声)いつ決まった??それこそ知らんし!

知らないうちに相続の責任者になっていました。いつ決まったのでしょうか??この状態で相続になったら「確実にモメる」と思いました。

不動産鑑定士という立場を無視して・・・という前提ですが、もめる前提で相続に臨むなら、土地の価値を著しく低く査定します。そうすれば妹に払う分を減らせます。ただ、妹が高い査定金額を出してくるかもしれません。中間を取るという考えもなくはないですが、元々が思惑交じりの査定金額ですからあてにはなりません。不動産の価値でまずはモメる相続の1ラウンドスタートです♪

遺産相続で思うこと

昨日たまたま見ていたテレビで「1億円の遺産相続で母と子供二人の意見が対立して困っている。どうしたらよいか?」という相談を税理士や弁護士が受ける…という番組をやっていました。
配偶者と同居している子供の一人の意見は「自分の年齢もあり、今後施設に入ることも考えている。だから全部相続したい。」で、妹は「相続税のことを考えたら、今法定相続分で分割した方が、二次相続のことも考えれば節税になる。」という主張をして、話がまとまらないから困っている。 そんな内容です。

見ていてツッコミどころがたくさんあり、ある意味面白かったです。
1.相続では被相続人(今回で言うと父)の意思が重要になるが、そこに触れられていない。遺言を残さなかったと思われますが、相続人間が自己主張しだすと金額が大きいだけにまとまらない典型的な事例。
2.母がすべて相続場合と、法定相続分で分割した場合のシミュレーションがされていた。そこまではいいですが、節税するなら生命保険や不動産活用も考えるべき!と税理士と弁護士がアドバイスしていました。そこ結構大事で、どんな話をするのかなと思っていたら「それだけ???」でした。すぐに不動産に詳しくないと分かりました。
3.最後のアドバイスが「遺言を残すこと」の重要性を語っていました。それはそうですが、遺言にするまでの過程でもめるんじゃないの?と思いました。そこの対策はどうすべきか聞きたかったのですが・・・。

まあテレビなので色々と言えない部分もあるのでしょう。最後の司会者の言葉が「今日は色々な対策を教えてもらって、かえって頭が混乱してまったかもしれませんが、専門家のアドバイスを参考にうまく進むといいですね。」でしめられていました…。これが最大のツッコミどころです。今後、相談者の方はどうされるのでしょうか?

不動産の価格って何が真実?

不動産の無料査定のバナー広告を目にする機会がよくあります。「〇社一括無料査定!」と謳い文句があるにも関わらず、やってみようと思って住所を入力したら2社しか出てこなかったりして「話が違うだろ!」とツッコミを入れたくなります。また違うバナー広告をたどってみると「業者によって査定額に百万円単位の差が出ます。あなたに合う業者を見つけましょう。」というような内容が平然と書かれていました。なぜこんなに同じ物件なのに差が出るのでしょうか?

個人的には以下の理由があると思います。
1.無料査定なので「この辺りの土地はこのくらい、建物は築〇〇年だからこのくらい、合計してこんな感じ」で終わり。
2.査定額に責任がない。
3.その後の展開を見越して、つまり不動産業者は売買を仲介してナンボなので、高い金額を査定して自社で仲介に入りたいという思惑がある。
これらを総合すると「査定額に対し、その金額で売れることを保証しているわけではなく何のリスクもないため、査定額に上乗せして自社に誘導したいという思惑がある。」場合には高く出るでしょう。

無料査定のサービスは「売りたい人」の利用を前提としています。高い金額を出しておき自社で仲介を受注し、実際に売却の段になったら売れずに売却金額を下げていくことはよくある話です。人間の心理として「一番高い査定額を出した業者に任せたい。」と思うものです。

相続で遺産分割を話し合う時に、ばらばらの査定金額が出てきたら、もっというなら相続人がそれぞれ違う査定金額を持ち寄ったらどうなるでしょう??

国家資格である不動産鑑定士が作成する鑑定評価書は、やはり信頼度が抜群に高いです。もし相続人の一人が鑑定評価書を出して来たら、それを無料査定で覆すのは困難でしょう。それだけ鑑定評価書には「価格が適正である」ことを示す強い論拠資料になりまです。よく「不動産鑑定士に鑑定評価を依頼すると高いから」と言われてしまいますが、相続による遺産分割の場面では、ただでさえ相続人+その配偶者の思惑が入り込み、揉めやすい場面です。もし揉めて収拾がつかなくなったら弁護士が登場してきます。弁護士費用は鑑定評価にかかる費用と比較してどうなのでしょうか??

そう思うと、価格があいまいになりがちな不動産の価格を、対価を払ってがっちり固めておくことは、その後の展開を考えると対価以上のメリットがあると確信しています。

モノの値段って・・・

母親が御殿場にあるプレミアムアウトレットに行ってきました。そして「新婚さんいらっしゃい」でもプレゼントされているS社製のバッグを買ってきました。「定価が2万円だったけど、3千円で買えた!」ととても喜んでいました。「それはよかったね。」と返答しつつも、元値の2万円って何だったんだろうと思い聞いてみました。結論は「型落ちだから」だそうです。まぁそうんなところだろうとは思いましたが、やっぱりでした。

同じことは賃貸住宅にも言えます。よく「安心の〇〇年間一括家賃保証」を謳い文句にしたバナー広告を目にします。テレビでもやっていますし、不動産投資セミナーに参加するとこの言葉が合言葉のように出てきます。「家賃は補償するけど、その金額までは保証しない」ものですが、なぜかそれが安心に思えるのでしょう。賃貸マンションも古くなれば型落ちになります。賃料相場も新築マンションに比較すれば低下する可能性の方が大きいです。反比例するように老朽化に伴いメンテナンス費や大規模修繕費などの支出は膨らみます。

最初の値段(家賃)設定って何なのでしょうか。たかがバック一つとってもこれですから、不動産ともなるともっと状況はひどいです。最初の賃料設定を高めにすることで「大家さんにつかの間の喜び」を与えることができます。もっと言うと、高めにのった分は建物の建築費に上乗せされていますので、業者から見れば痛くもありません。

これが顕著に出るのは相続税対策というだけで賃貸経営した場合です。頭の中は「相続税の節税」だけになり、経営計画を考えないために残念な結果になります。節税した分を吹き飛ばす位に大きな出費になるかもしれません。場合によっては二束三文で売却せざるを得ないかもしれませんね。そしてそれを待っているプロの不動産業者がいるのです。

不動産投資の罠・・・二つの見方

「ガイアの夜明け」で不動産投資の罠について特集されていました。それだけを見るとシェアハウスの業者、スルガ銀行が悪いことをしている、サラリーマン大家は半ば詐欺にあったようなものだ…というような展開でしたし、そう思えてしまいます。
一方、今日たまたま見た映画では、悪い投資家が一般人をだまし、出資した金を返せと要求している人たちに対し「欲かいてうまい儲け話にのったんやろ、自業自得やわ。」と言い放っていました。

みなさんはどっちだと思いますか?個人的には両方とも真実かなと思います。私は親から「儲け話が転がってくるわけがない、そんな儲かるならあんたがやればいいんじゃないの?」と断るように、ずいぶん昔から言われてきました。私もそう思います。ではなぜこんなことになったのしょうか・・・。

私の考えは仮想通貨による「億り人」が影響していると考えています。あの時にこんなうまい話があるのか・・・よく分からないから手を出さなかったけど、実は失敗だった!と思っていたなら、シェアハウス投資に手を出しても不思議ではないでしょう。業者の言いなりになってローンを組み、シェアハウスのオーナーになったと思われます。
ちなみにあのシェアハウスの建物、たぶん二束三文でプロの不動産業者が今のオーナーから購入するでしょう。そして社員寮的な使われ方で企業に安くレンタルして、儲けていくと思います。現オーナーはローンが払えず自己破産するかもしれませんが、プロ業者には関係のないことです。むしろ安く手に入るチャンスが転がってきたと、物件が捨て値で市場に出ることを虎視眈々と狙っているでしょうね。

不動産の世界は生き馬の目を抜くプロの世界です。「よくわからない」状態で素人が参入すると高い授業料を払うことになりますよ。

変化球の必要性

プロ野球で交流戦が始まっています。普段見られない対戦が見られる…というのはファン目線であり、実際の現場は大変だそうです。同じリーグの試合であれば、必ず3勝するチームがあれば3敗するチームがあるので、ペナントレースでゲーム差がつきにくい(差をつけられにくい)のですが、交流戦は18試合あり、数字上は自チームが0勝18敗、ライバルが18勝0敗、つまり18試合で最大18ゲーム差になってしまうということです。逆に同一リーグのライバルが負ければ自チームが負けても差がつかないので、負けられるということです。

野球の話をしたかったわけではなく、営業についてです。私は前職が金融機関の職員であり、その関係から金融機関の知人もいます。ここ最近のボヤキは「融資は堅調に推移ししているからいいけど、預り資産(投資信託)や生命保険が売れない・・・。」ということです。なぜ売れないのか?
私の見立ては「生命保険いかがですか?」とか「資産運用しませんか?(投資信託やりませんかと同義語)」と直球勝負していませんか?ということです。インフレがどうとか相続対策に有効だとか言われてもピンと来ないでしょうし、生命保険だけ切りとれば金融機関職員より、保険外交員のおばちゃんの方が知識も営業スキルも上です。わざわざ金融機関で買う必要はないでしょう。保険外交員のおばちゃんと仲良くなるとお菓子とか持ってきてくれることもありますし♪

私は「付加価値を付けましょう」という提案をします。「生命保険を買うなら生保会社から直接買えばいいんじゃないの?」と顧客は思っているでしょう。もっと言うと顧客は金融機関が生命保険を買ってほしいがために必死だな…と思っているかもしれません。
ではどうするか?正面切って「生命保険どうですか?」なんて言わなければいいのです。変化球を投げればいい、つまり正面突破ではなく違う入り口から誘導すればいいと考えています。
「だから具体的にどうするんだ?」に興味がある方は「LINE」で連絡してください。ご提案に伺いますよ。

「円満な相続」について

円満な相続、争族、モメない・・・など相続をめぐるキーワードはたくさんあります。相続でモメるのは「財産があるから」です。そもそも資産も負債もなければ相続するものがなく、モメようがありません(恥ずかしながら、我が家がそうでした)。葬儀代をだれが払うかくらいですが、その程度で家族が絶縁になるまでもめるというのは現実的には考えられません。

もめるのは「不動産」がある時です。最も多いのは「不動産が最も大きな財産」の場合でしょう。一般的には「不動産+金融資産」が多いと思います。生前対策が重要ですが「相続税がかからないから」「兄弟仲がいいから大丈夫」という思い込みで、残念ながら亡くなるまで放置(亡くなってから考える)しているのが現状です。色々なサイトを見ると「不動産の価値把握は無料査定サービスを利用して・・・、でも業者ごとに査定額が違うから」と記載されています。不動産を評価するには、実勢価格や相続税の評価時に使用する計算方法など複数ありますが、どの金額を採用するかは自由意思に任せられています。

私の考えは「なぜ最も大きな財産を、そんな中途半端な方法で求めるのか?」です。無料査定サービスは「ざっくりこんなくらい」ならありですが、自身の財産の正確な価値把握という意味では適しません。「なぜその金額になったのか、査定した人に責任ありますか?きちんと説明してくれますか?」という点です。

不動産鑑定士に頼むと高いから…という意見はごもっともです。でもそれだけの価値はあります。相続人全員がそれぞれ無料査定の結果を持ち寄ったりしたらかえって収拾がつかないでしょう。不動産鑑定士の鑑定評価であれば、なぜその金額になったのかきちんと説明します。しかし相続の場面では「はっきりした根拠数値」は大切です。不動産の価値把握でもめることがその次のもめ事を招くと考えます。最初にきっちりしておけば、その後の交渉でもめ事の一つはなくなるでしょう。それが円満な解決にむけた第一歩であると考えています。

しつこい営業を断るには…

これはかつて自分も金融機関で営業をしていたので、あまりエラそうなことは言えないのですが、営業は結果を出してナンボ・・・というところが大いにあります。私もホームページを中途半端ではありますが立ち上げましたが、こんな小さなホームページを立ち上げただけでも営業の電話がありました。どのように調べているかわかりませんが、かれらのリサーチ力に驚かされました。

不動産投資も同様です。友人の父親が投資に関心を持っていまして、投資関係のセミナーによく参加しています。資産運用セミナーとは言うものの「投資信託」が中心で、主催者が売りたい商品だけを取り上げていることに不満を持っていました。さらに後から営業電話がかかってくるのでうるさくてしょうがないとも言っていました。また、不動産投資をするつもりはないけどどんなものか知りたいと思って、セミナーに参加したそうです。主催が大手賃貸会社だったので結論は聞かなくてもわかると思います。成功体験をことさら強調されても「いつの話?」、相続税対策で有効ですと言われても「子供に賃貸経営を引き継ぐのはどうよ」という感想でした。そして、後から担当者から営業がすごいということでした。いわゆる「ひも付きセミナー」ですから仕方がないと言えばそうなんですが・・・。

「しつこい営業を断る」のは大変です。断られてからがスタートとは営業の世界でよく言われることです。最初からそのような場に行かなければいい、もっと言うなら営業をしないセミナーがあればいいと思います。やはり不動産鑑定士という中立(営業をしない)の立場から、何かできないかと思い、現在動いています。

不動産鑑定士の認知度向上

先月、静岡県の不動産鑑定士協会の総会がありました。来賓として出席された静岡県の担当部局長が挨拶の中で、それなりの前置きをした上で「不動産鑑定士の認知度が不足しているのは、不動産鑑定士の努力不足」的なことを話されていました。私もまったくその通りだと思いました。問題は「では、どうするか?」ですが、総会の中ではそれに対する策等はあったかな?自分が聞き逃しただけかな?という感じでした。

今度は昨年の話です。不動産鑑定士試験に合格した後は実務修習を受け合格することが必須なのですが、その実務修習のプログラムで「実地演習」と言って、私は大阪でしたが、実務修習生が集まって研修を受ける機会がありました。グループでテーマを設定して討議・発表する場があったのですが、あるグループが「地方の不動産鑑定士は厳しい…。」というような発表をしていました。わざわざ発表することでもないと&そう思っている内は「そだね~」としか思えませんでした。

認知度不足に加え、不動産鑑定士自身がネガティブな発想では今後の明るい展開は見えてきません。それは鑑定業界全体の沈下を意味します。僕の考えは「不動産鑑定士はお仕事をもらう立場から脱却しなくてはならない。」です。公共の仕事。税理士や弁護士から仕事や顧客を紹介してもらう→だから挨拶に行くべし、という流れが圧倒的多数な考えですが、私の考えは違います。不動産鑑定士は潜在的に必要とされているが、認知度不足により「レアキャラ化」してしまっている、です。レアキャラな上に、自分から出ていくことがなければ認知度は上がりません。

まあ私がこんなことを言えるのは新参者だからでもあります。最近読んだ「理念と経営」という冊子の中にある経営者が「もうやるしかない。どうせ駄目なら自分のやり方でやり抜こう。」と話されていましたが、まさにそんな感じです。

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