相続が原因でうつ病になってしまうことがあるそうです。お金が絡む人間関係ですから、いったん揉めだすと本性がむき出しになってくるでしょう。特に遺産の金額が大きければ大きいほどそうなるでしょう。特に話す相手は取引先の人でもなければ企業でもありません。「おじさん・おばさん」や「兄弟」、つまり親族です。普段から話ができる人ならいいのですが、疎遠になっている親族なんて珍しくありません。その人たちとお金の話をするなんて…あまり考えたくもないです。

仲がよかった兄弟や、小さいころに遊んでもらったおじさん、おばさんとお金の話をするのです。それがもしネガティブな方向に話が進んだらどうなるのでしょうか?その渦中にいたら、悩むと思います。場合によっては親戚間で悪口の応酬になるかもしれません。「過去の話」を持ち出されるでしょう。

相続問題が現実になるのは50代~60代あたりでしょうか。会社でもそれなりのポジションにいると思います。逆にそれなりのポジションだからこそ、きれいな解決をしなくてはならないという思いがあるかもしれません。高齢の親戚から「あの会社の〇〇部長なのにがめつい」とか言われてしまうかもしれませんね。相続と会社のポジションなんかまったく関係のない次元のお話なのですが、悪口を言う時はそんなもんです。心無い言葉が心に来ますよね。

では、どうするのがよいでしょうか?簡単です。相続する親に決めてもらえばいいのです。これは財産の大小に関係なくです。元気なうち(認知症になる前)に決めてもらいましょう。特に不動産がある場合はなおさらです。奪い合いではなく押し付け合いになるかもしれません。不動産を押し付けられた上に、代償分割として他の相続人から「現金で見合い分をよこせ!」と言われてしまいます。その分は親と協力して生命保険で用意しましょう。でもやり方を間違えると痛いことになります。不動産鑑定士&相続診断士の私であれば適切なアドバイスができます。