先月、静岡県の不動産鑑定士協会の総会がありました。来賓として出席された静岡県の担当部局長が挨拶の中で、それなりの前置きをした上で「不動産鑑定士の認知度が不足しているのは、不動産鑑定士の努力不足」的なことを話されていました。私もまったくその通りだと思いました。問題は「では、どうするか?」ですが、総会の中ではそれに対する策等はあったかな?自分が聞き逃しただけかな?という感じでした。
今度は昨年の話です。不動産鑑定士試験に合格した後は実務修習を受け合格することが必須なのですが、その実務修習のプログラムで「実地演習」と言って、私は大阪でしたが、実務修習生が集まって研修を受ける機会がありました。グループでテーマを設定して討議・発表する場があったのですが、あるグループが「地方の不動産鑑定士は厳しい…。」というような発表をしていました。わざわざ発表することでもないと&そう思っている内は「そだね~」としか思えませんでした。
認知度不足に加え、不動産鑑定士自身がネガティブな発想では今後の明るい展開は見えてきません。それは鑑定業界全体の沈下を意味します。僕の考えは「不動産鑑定士はお仕事をもらう立場から脱却しなくてはならない。」です。公共の仕事。税理士や弁護士から仕事や顧客を紹介してもらう→だから挨拶に行くべし、という流れが圧倒的多数な考えですが、私の考えは違います。不動産鑑定士は潜在的に必要とされているが、認知度不足により「レアキャラ化」してしまっている、です。レアキャラな上に、自分から出ていくことがなければ認知度は上がりません。
まあ私がこんなことを言えるのは新参者だからでもあります。最近読んだ「理念と経営」という冊子の中にある経営者が「もうやるしかない。どうせ駄目なら自分のやり方でやり抜こう。」と話されていましたが、まさにそんな感じです。