2020年の地価公示が発表されました。
特に磐田市ではJR御厨駅の開業もあり、御厨駅の周辺地域では区画整理などが行われています。そこで、御厨駅に近い2つの住宅地を比較してみました。二つとも、JR御厨駅から徒歩圏内にあります。
・A地:77,400円/㎡(255,000円/坪)
・B地:39,000円/㎡(128,700円/坪)
価格差が約2倍です!もう少し情報を見ていきましょう。
・A地:JR御厨駅まで約800m、市街化区域(第一種低層住居専用地域)、小学校まで約2㎞、中学校まで約700m
・B地:JR御厨駅まで約600m、市街化調整区域(再建築は可能※)、小学校まで約600m、中学校まで約700m ※周辺の状況からの推察です。断言するには役所調査等が必要になります。
これだけ見ると、B地の方がいいような気がします。
A地:一般住宅が並ぶ区画整然とした台地上の住宅地域(区画整理によって誕生した、新興住宅地)
B地:一般住宅と農家住宅が混在する既存の住宅地域(昔からある住宅地域)
やはり、整然とした新興住宅地は人気が高いんですね。購入するのは若い世代ですから、昔からの住宅地域は人間関係が大変など、避けられてしまうのかもしれません。
ちなみに昭和41年の航空写真・古地図を見てみると…
・A地:台地の縁部分(傾斜している)、樹木に覆われている
・B地:100年以上前から住宅地
A地が高いのか、B地が安いのか…これは人によって考え方は違いますが、価格差が2倍になるほどの「ポテンシャルの違い」はないのではないかと思います(これから地価が高くなる可能性はありますが)。
地盤という面で考えると…
磐田市内で一番地価が高い「国府台地区」ですが、ここも戦後の開発によって誕生した住宅地域です。開発前は、「台地上の茶畑」でした。
不動産鑑定士の調査では、必ず古地図調査を行い、過去の利用状況を調べます。昔からの住宅地、「なぜ昔からそこを選んだのか?」に想いをめぐらせると、また違うものが見えてきますね。