故郷を離れて暮らす人には「実家」は懐かしくもあり、帰る場所でもあるかもしれません。いつまでたっても実家は実家であり、いざ取り壊すということになれば、いろいろな思い出がよみがえりセンチメンタルな気持ちになるかもしれないですね。私は実家暮らしなのでその感覚がよくわからないのですが…。

片や実家に暮らしている人はどう感じるのでしょうか?両親のみが居住している場合、子供部屋は使わないですし、リビングもダイニングも二人暮らしであれば、そんなに広くても持て余してしまうでしょう。でも、掃除は必要だし、固定資産税はかかるしで、負担に感じているかもしれません。特に高齢の両親が住んでいる場合には、掃除するのも2階への移動も億劫になってくるでしょう。

離れて暮らす子供は「子供時代を過ごした思い出の子供部屋」でも、現在住んでいる両親からすれば「かつての子供部屋はもう使わないし、掃除も億劫だし、固定資産税はかかるし」の三重苦かもしれませんね。まずここを帰省した時にでも話してみてはどうでしょうか?例えばダウンサイズ(平屋建で、部屋数も少なくする)や、売却して都会への引っ越しなど、両親の本音が聞けるかもしれませんね。

相続にあたって「実家をどうするか?」は大きなポイントですが、まずは両親と自分たちとの間に「実家に対する思い入れのミスマッチ」がないかどうかを確認するのもよいと思います。