今回は不動産鑑定士としてというよりも、顧客から信頼を得るにはどのような提案をすべきかを実体験から考えてみました。

サラリーマンをやめて独立開業しました。今までいわゆる「個人」だったのですが、個人事業主になると今まで会社が用意してくれていた様々なモノやシステムが、自前で必要になります。その手始めとしてまず金融機関に事務所名義の口座作成に行きました。口座自体はすぐに作成していただけたので良かったのですが、私は事務所名義のクレジットカードが、創業したばかりでもあり作成できるか否かは別として、欲しいと思っていました。また、開業したばかりでありまだまだ経営ノウハウもなく不安に思っていました。開業したばかりであることを踏まえた提案があればよかったのですが、提案内容が「老後」対策のことでした・・・。大切なことだとは分かっているのですが、さすがに開業当初に何十年も先の「老後」を考えることはできません。

不動産鑑定士としても同様であり、お客様は何かしらの不安や悩み、問題等があるから専門職業家へ相談をしてくるのであり、それにこたえることは当然として、お客様の立場で提案をしなくては信頼を得ることはできません。「この人、私のこと何にもわかってないな。」と思われてしまったら、もはやそれを覆すのは困難です。

エラそうに言いましたが、自分自身もサラリーマン時代には「数字(目標・ノルマ)」を意識しすぎ、お客様のための提案ができていたかどうか反省するばかりです。今は独立していますので「数字(目標・ノルマ)」に縛られることなく、お客様のことを第一に考える不動産鑑定士になりたいという気持ちを新たにしました。