企業収益と不動産

私たちの生活に不動産が欠かせないのと同様に、企業が経済活動をする上でも不動産は欠かせません。例えば工場で何かを生産したり、ホテルや事務所なども不動産が必要です。店舗の場合にはインターネット空間などもありますが、路面店やショッピングモールでは不動産が必要になります。

不動産を活用して企業は収益を上げているのですから、収益環境に優れた場所は経済価値が高くなります。すなわち不動産価格が高くなります。これは売買するときの価格だけでなく、地代や賃料にも影響してきます。例えば、駅前に保有する土地を「民家」として活用し誰かに賃貸していたとします。便利な場所ではありますがそこから得られる収益は少しです…1軒分です。ではそこに賃貸マンションを建築したらどうなるでしょうか??住む世帯数が何十倍にもなりますので、家賃収入もそれだけ増加します。もちろんそれだけの費用もかかりますが、トータル的な収支は圧倒的なプラスになるでしょう。

このように不動産は使う側がどのように使うかによって得られる収益が異なります。つまり、不動産が生み出す収益に違いが出てくるのです。ちなみに民家と賃貸マンションであればどちらが高い賃料(地代)を設定することができるか分かりますか??言うまでもないですよね、賃貸マンションです。

リノベーションについて

昨日は、セミナーを開催しました。参加いただいた方と磐田駅前のリノベーションについて色々とお話しさせてもらうことができました。自分も相続関係のセミナーでリノベーションの話になるとは思ってもいなかったので、楽しい時間になりました。

磐田駅前はシャッター街です。日中は誰も歩いていません。駅前商店街を歩いても目的地がないからです。あえていうなら市役所がある…程度ですが、いつも市役所に用事がある人は少ないでしょう。逆に「用事がないから行く」という発想もできます。ただし、そのためにはシャッター街ではいけませんが。

7月の暑い中、駅前商店街を朝夕夜の3回に渡って自分で歩いてみました。朝は通勤通学の人、夜はそれほど歩いていません。ただし夕方は16時台は学生を中心に、17時台は通勤者、18時台は部活帰りの学生が多く歩いていました。私も歩きましたが夏はとにかく暑く、どこかで一休みと思ってもそのような場所はありません。アイスやかき氷を食べたいなと思っても同じです。そのようなお店があればいいのですが…。私だけでなくそこを歩いている人も同じことを思っているかもしれませんね。

ぼろぼろのお店を見ると、リノベーションに面白い物件だ!とワクワクしてしまう今日この頃です。

不動産業界と金融業界

全部とは言いませんが、不動産業界と金融業界は「いい人ばかり」ではありません。大きなお金が動く場面ですので儲けるチャンスも多く「いい人ではない」人も存在しています。それらを一般の方は見抜くことができるのでしょうか?

大手企業だからと言って100%信頼できる「いい人ばかり」の企業ということもありません。シェアハウス問題を見ればそれは分かっていただけると思います。これも一部の話と前置きしますが、大手企業の中には地元業者がそれをやると地元で商売できなくなるから…という理由で断るような提案をしてくることもあります。それだけ怖い世界、もっと言うとプロ市場です。

不動産投資の世界になるともっと環境はシビアになります。もし焦げ付いたとしても「自己責任」です。それが投資です。ニッキンで「サブリースで契約したアパートローンの延滞が増加している」という記事がありましたが、それも自己責任です。まだ融資を行ってから5年程度しか経過していないにも関わらず延滞という事実をどう捉えたらよいでしょうか??答えは「自己責任」です。

確かに相続税対策で建築したアパートなのは分かりますが、「借金付きの築古で不採算の物件」を相続する場面になったら…考えたくもないですが、実はそういう現実がもうそこまで迫っているのかもしれません。

貸家融資から撤退、相次ぐ

9月7日付けの「日本金融通信新聞(ニッキン)」に、このような記事が掲載されていました。「~サブリース、延滞が増加~」ということから、一部の信用金庫ではサブリース契約の新規取扱を中止するそうです。
ポイントは「延滞が増加」しているということです。どことは言いませんがサブリス契約を謳い文句にしている業者では「将来も安定的に家賃収入が入る、年金代わりになる」などと顧客を誘っていますが、実態はこんなものです。

さらに、延滞が増加している融資は2013年から2016年頃に行われた契約だそうです。まだ10年も経過していないのに延滞が増加している・・・それだけ家賃収入が減少しているということでしょう。もっというなら、どのような物件で延滞が増加しているのかを知りたいところです。相続税対策で建築した案件が多そうな気がしますが…。

ちなみに、収益性が高かろうが低かろうが「相続税対策で有効」であることに違いはありません。ただし、税金対策上というだけの話であり、この物件を残されてしまったら「負動産+借金」ですから押し付け合いの争族になるかもしれませんね。でも、売りつけた業者は損をしません!実によくできたシステムです。

私の勉強会ではこのような点についても話をしていきます。業者主催のセミナーでは「最終的に業者にとって都合のいいこと」になる内容であるので、ニュートラルな視点から解説する私の勉強会は参加するだけの価値は十分にあると考えています。

台風21号の映像を見て思うこと

昨日は台風21号の影響で関西圏を中心に多くの被害が出ました。静岡県は人的被害はありませんでしたが、電車は止まる、学校は休校になるということで日常生活に影響が出ました。

いつも思うのですが、あの強風の中でトラックが走ったり自転車や徒歩で街中を移動していることが信じられません。ニュースでも「田畑を見に行ってそのまま行方不明になった」ということもあります。トラックが横転したら、周囲の交通に影響を及ぼすことはもちろんですが自社の大切な商売道具が使い物にならなくなってしまうので、そこまでのリスクを冒してまで運ぶ必要のあるものなのでしょうか??
それ以上に衝撃だったのが、マンションの屋根が吹き飛んでいる映像でした。修繕可否や期間・費用も気になりますが、当面は雨漏りしたり屋根が破損している状態ですので、財産価値が激減してしまうのではないでしょうか?売りたくても売れない、賃貸であれば住人は別の物件を探して出ていくという選択肢もありますが、オーナーはそうはいきません。修繕するにもそれなりの費用が掛かるでしょう。火災保険が適用されればいいのですが・・・。

しかし今年の大阪は大きな地震が来る、最強クラスの台風が来ると災害続きです。私も京都で大学時代を過ごしているので関西での大きな災害は心配ですね。

ワケの分からないセミナー資料とは

私は、セミナー開催を複数回やらせていただいていますが、資料作成には力を入れているつもりです。私が参加したセミナーではそもそも持ち帰り資料がなく、パワーポイントで投影するだけでレジュメが1枚あるだけの場合もありました。この場合は。聞いた内容を逐一メモしないとすぐに内容を忘れてしまいます。「企業秘密化もしれないけど、それはちょっと不親切だなぁ」と感じます。そもそもパワーポイントでやる場合は、暗いことも多いのでメモすることも大変です。

一方で、せっかくパワーポイントで作っており、資料も印刷してくれてあるにも関わらず「何かのイヤガラセ??」と思うセミナーもあります。パワーポイントであるにも関わらず画面には字がびっしり書かれており、資料も全部読もうという気すらありません。もっと言うなら、セミナー自体も途中で聞くのを止めてしまうでしょう。セミナー資料を後から読み返すことはないでしょう。結局、「話は聞かない、資料も見ない」でセミナー自体が時間の無駄で終わってしまうという結論になるのです。
作り手の中には勘違いして「字が多い方がいい」という人もいたりします。作成者に「この資料は字が多すぎるから削ってください」とお願いすると、「それだと自分の言いたいことが伝わらない」と言われ、拒否された経験もあります。修正しない方がよほど「言いたいことは伝わらない」と思うのですが・・・。セミナー慣れしている人は資料の作り方も上手です。資料には「言いたいことがコンパクト」にまとめられています。

私のセミナー資料も、文字数は少なく抑えており、資料は後から読み返せば思い出せるような作りにしてあります。スペースも多くあるのでメモするときもしやすいと思っています。ぜひ、セミナー開催の際はお声掛けください。

独立して5か月が経ちました

私の前職は金融機関でした。3月末で退職し不動産鑑定士として独立しました。よく金融機関を退職すると「なんで?安定しているのに?」とか「退職までいれば結構な退職金もらえるんじゃないの?」とか言われます。
まあ世間一般にはそうでしょう。さすがに今は時代の潮目も変わりつつあり、金融機関を退職する人も増えてきています。

それは置いておいて、不動産鑑定士として将来身を立てていこうと決めた時から「どうすれば不動産鑑定士として働き続けることができるか?」が最大の関心でした。金融機関でも不動産鑑定士としての能力発揮ができればまだ勤務していたかもしれません。でも独立したことに後悔はありませんし、前職に対しては何の未練もありません。今は自分の意思がすべてと言ってもいいですし、責任は自分に降りかかってきますが、自分の行った結果に対してなのでやり甲斐もあります。

不動産鑑定士の認知度が低いという課題もありますが、それはそれで新しい市場開拓の余地があるという意味で前向きに捉えています。金融の世界も不動産の世界も「いい人」ばかりではありません。むしろ「いい人」の方が損をする、出世できないというのが現状ではないでしょうか。
不動産鑑定士として「いい人」でいたいと思います。

チラシの作り方で思うこと

セミナー開催をするにあたっては、告知することが何より重要です。市の広報に掲載することもできますが、皆さん考えることは同じで今年度分はもう枠がありません・・・。そこで自分たちでチラシを作り配布をしています。

チラシも複数パターン用意してあるのですが、最初は片面カラー印刷でした。裏面がもったいないということで、最近は裏面に自社の業務内容を記載してみました。結果は、片面カラーの方が効果が高かったです。両面にしてしまったことで、セミナーの案内なのか単なる広告なのかがよく分からなくなってしまったのではないかと思います。これは新しい発見でした。そこで次回のセミナーからチラシは片面カラー印刷にすることにします。両面印刷の方が効果的にお知らせできると思っていましたが・・・これも失敗から学んだことです。

専門家に対する報酬あれこれ

不動産鑑定士の報酬はよく「高い」と言われてしまいます。これも不動産鑑定士の認知度が不足していることにあるのでしょう…残念ですがこれが現実です。弁護士や司法書士、税理士などの報酬もそれなりにすると思うのですが、不動産鑑定士には「成功報酬」なるものがありません。税金を節約できた割合に応じた報酬体系であれば、分かりやすい反面「節約すること」がメインになってしまい、真にお客様のためになるかどうかが置き去りにされてしまいそうな気がします。そこは「職業倫理」でしょうけど。

不動産鑑定士は「不動産の適正な価値」をお示しすること、およびコンサルティング業務が主になります。売り価格をいくら上げることができた、買い価格をいくら下げることができた・・・という概念はありません。そのためお客様の希望の必ずしも沿う結果になるとは限りません。以前「購入価格を下げた金額に応じた報酬ならわかりやすいですね」と言われたことがあります。逆に今の私たちの仕事に対する報酬の意味合いは分かりにくいのでしょう。

PCの故障でも修理費用で2万円程度したりします。それに交換部品代です。ある意味「直った」というメリットが分かりやすいですよね。私たちは「不動産の無料査定」という不動産屋のサービスがありますので、不動産の価値は無料で調べられる、という認識が広がっているのかもしれません。ちょっと極端ですが、裁判で「不動産鑑定評価書」と「(無料の)査定結果書」がぶつかったら、やはり鑑定評価書寄りの結果になるでしょう。

相続税対策と相続対策について

セミナーでは必ず最初にお話しするのですが、「相続税対策」と「相続対策」は別ものです。特に不動産がある場合にはそれは顕著です。
「相続税対策」は言い換えれば「相続税の節税対策」です。すべての税理士がそうとは言いませんが、不動産に決して明るい人ばかりではありません。相続税の節税対策で相談すると「相続税を節約してナンボ」になりますので、賃貸アパートの建設や使っていない建物の取り壊しを提案されることもあります。確かに相続税を節約するには有効かもしれませんが、その個人にとっての効用は最大なのでしょうか??

不動産は「使ってナンボ」であり、どう使うかがポイントです。賃貸アパートを建築しても需要がなく空室ばかりになってしまっては、節約した相続税以上の持ち出しが発生するかもしれません。将来のことなので「かもしれません」としか言えませんが・・・。相続税の節約も大事ですが、不動産の効用を最大化するような提案も必要です。例えば、必要のない不動産であれば売却することも選択肢の一つです。生前に売却境が見つかれば一時所得になってしまいますが、そこでどのように節約するかが税理士の腕の見せどころではないのかと、個人的には思っています。

相続を放置してもいいことはありません。不動産は経年劣化します。建物の経年劣化は聞いたことがあると思いますが、実は土地も経年劣化します。物理的な面だけでなく、周囲から取り残されたり、はたまた権利関係が複雑になり、にっちもさっちもいかなくなったり・・・。不動産の効用に悪影響を及ぼしますので私は「土地の経年劣化」と呼んでいます。

そうなる前に、専門家に相談して、整理してしまうことが重要です。当然お金はかかりますが、お金を払った分専門家が中心になりきっちりやりますので、ここはお金をかけるべきポイントであると考えています。

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