実際にあった事例です。これから市街化調整区域内の物件を購入しようとしている方向けのお話です。

中古物件をかなり格安(相場の半値以下)で購入しました。建物は古かったのでほぼほぼ土地の値段です。市街化調整区域なので、基本的に建物の再建築は認められません。でも、すべての建物の再建築ができないというワケではありません。まあ今回それは置いておきます。「再建築が認められない」と何が問題なのでしょうか?

建物は「永遠」ではありません。経年劣化もありますし、新築であっても災害等で破損することもあります。いつかは建て直さないといけない日がきます。その時「再建築できません」では困ります。ではどうすればいいか?他所へ移るしかありません。つまり「土地の価値」は建物の残存耐用年数しか価値はないということです。

さらに、建物の再建築ができない土地を買いたい人はいるのでしょうか?資材置き場くらいしか使い道はありません。そう、買い手がいないのです。そのため市場で売却することは困難です。自分で持ち続けるしかなく、固定資産税も支払い続けなくてはなりません。それだけでも大変です。

他にもあります。市街化調整区域は基本的に建物建築はNGな区域です。でも現に建物が存在することもあります。なぜでしょう?原因は2つあります。①市から許可を得て建築した(合法) ②市に内緒で建築した(違法)です。①であれば問題はありません。

今回の事例は②だったのです。つまり「市街化調整区域内に違法に建築された建物」を購入していた、ということです。普通は遵法性については売買の時に不動産業者が説明してくれるのですが…、その説明がなかったそうです。再建築できないことは聞いていたみたいですが、違法建築物という説明があれば、そもそも買いませんよね。

でも実際にそういうことがあるのです。こんなことにならないようにするにはどうしたらいいでしょうか?事前に自分たちでも調査をするしかありません。それが難しいなら、私のような専門家に調査を依頼するか、信頼のおける不動産業者を見つけるしかありません。

不動産屋さんとの付き合い方。これも失敗しない住宅には必須の条件でしょう。