不動産の価格って何が真実?

不動産の無料査定のバナー広告を目にする機会がよくあります。「〇社一括無料査定!」と謳い文句があるにも関わらず、やってみようと思って住所を入力したら2社しか出てこなかったりして「話が違うだろ!」とツッコミを入れたくなります。また違うバナー広告をたどってみると「業者によって査定額に百万円単位の差が出ます。あなたに合う業者を見つけましょう。」というような内容が平然と書かれていました。なぜこんなに同じ物件なのに差が出るのでしょうか?

個人的には以下の理由があると思います。
1.無料査定なので「この辺りの土地はこのくらい、建物は築〇〇年だからこのくらい、合計してこんな感じ」で終わり。
2.査定額に責任がない。
3.その後の展開を見越して、つまり不動産業者は売買を仲介してナンボなので、高い金額を査定して自社で仲介に入りたいという思惑がある。
これらを総合すると「査定額に対し、その金額で売れることを保証しているわけではなく何のリスクもないため、査定額に上乗せして自社に誘導したいという思惑がある。」場合には高く出るでしょう。

無料査定のサービスは「売りたい人」の利用を前提としています。高い金額を出しておき自社で仲介を受注し、実際に売却の段になったら売れずに売却金額を下げていくことはよくある話です。人間の心理として「一番高い査定額を出した業者に任せたい。」と思うものです。

相続で遺産分割を話し合う時に、ばらばらの査定金額が出てきたら、もっというなら相続人がそれぞれ違う査定金額を持ち寄ったらどうなるでしょう??

国家資格である不動産鑑定士が作成する鑑定評価書は、やはり信頼度が抜群に高いです。もし相続人の一人が鑑定評価書を出して来たら、それを無料査定で覆すのは困難でしょう。それだけ鑑定評価書には「価格が適正である」ことを示す強い論拠資料になりまです。よく「不動産鑑定士に鑑定評価を依頼すると高いから」と言われてしまいますが、相続による遺産分割の場面では、ただでさえ相続人+その配偶者の思惑が入り込み、揉めやすい場面です。もし揉めて収拾がつかなくなったら弁護士が登場してきます。弁護士費用は鑑定評価にかかる費用と比較してどうなのでしょうか??

そう思うと、価格があいまいになりがちな不動産の価格を、対価を払ってがっちり固めておくことは、その後の展開を考えると対価以上のメリットがあると確信しています。

モノの値段って・・・

母親が御殿場にあるプレミアムアウトレットに行ってきました。そして「新婚さんいらっしゃい」でもプレゼントされているS社製のバッグを買ってきました。「定価が2万円だったけど、3千円で買えた!」ととても喜んでいました。「それはよかったね。」と返答しつつも、元値の2万円って何だったんだろうと思い聞いてみました。結論は「型落ちだから」だそうです。まぁそうんなところだろうとは思いましたが、やっぱりでした。

同じことは賃貸住宅にも言えます。よく「安心の〇〇年間一括家賃保証」を謳い文句にしたバナー広告を目にします。テレビでもやっていますし、不動産投資セミナーに参加するとこの言葉が合言葉のように出てきます。「家賃は補償するけど、その金額までは保証しない」ものですが、なぜかそれが安心に思えるのでしょう。賃貸マンションも古くなれば型落ちになります。賃料相場も新築マンションに比較すれば低下する可能性の方が大きいです。反比例するように老朽化に伴いメンテナンス費や大規模修繕費などの支出は膨らみます。

最初の値段(家賃)設定って何なのでしょうか。たかがバック一つとってもこれですから、不動産ともなるともっと状況はひどいです。最初の賃料設定を高めにすることで「大家さんにつかの間の喜び」を与えることができます。もっと言うと、高めにのった分は建物の建築費に上乗せされていますので、業者から見れば痛くもありません。

これが顕著に出るのは相続税対策というだけで賃貸経営した場合です。頭の中は「相続税の節税」だけになり、経営計画を考えないために残念な結果になります。節税した分を吹き飛ばす位に大きな出費になるかもしれません。場合によっては二束三文で売却せざるを得ないかもしれませんね。そしてそれを待っているプロの不動産業者がいるのです。

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