セミナーのため、ここ最近はリバースモーゲージローンについて研究を進めています。覆面調査で一顧客を装って金融機関のローンセンターへ電話もしました。
何点か分かったことがあります。商品性の違いはともかくとして、私の質問に対しすぐに回答できる金融機関はなく、折り返し連絡か担当者が交代していました。それだけまだ金融機関側も取り扱いに慣れていないのかもしれません。
ここで私の質問です。「返済は自宅の売却代金等で一括返済…と書いてあるけど、空き家問題もあってすぐに売れないかもしれない。その場合の返済はどうなるのか?」というものです。個人的なイメージでは、「担保になった不動産を差し出せばそれで終わり!あとは金融機関で煮るなり焼くなり好きにしてよ…。相続人はもうこのローンとは関係ないからね。」と思っていたのですが、実は金融機関や商品性によっては違いました。
簡単に言うと、フリーローン色が強い商品の場合には、相続人の責任も重くなります。つまり自宅の売却は相続人で行わなければならず、また売却できようができまいが返済は相続人の財産から支払ってね…という内容でした。自分の預貯金の持ち出ししなくてはならない可能性すらありえます。
資金使途が制限されていると、相続人の責任は軽くなります。自宅を最悪の場合には自宅を差し出せばそれでおしまい、後は金融機関で売却してくれます。もし売却金が借入金を下回っても保険で何とかするから、相続人に迷惑がかかることはない…という内容です。
「お父さんの自宅なんだから、リバースモーゲージをするならご自由にどうぞ」なんて相続人が軽~く考えていると、相続時にリバモゲ爆弾が爆発するかもしれません。つまり金融機関から「自宅の売却ができない??そんなの知らないけど、とにかく相続人のあなたが支払ってね。そういう契約だしあなたもハンコ押したよね!」と言われてしまうかも・・・。