先日、たまたま家でテレビを見ていたところクルーズトレインの「ななつ星IN九州」の特集をやっていました。あんなに料金が高いのに予約が取りづらいとか、どんな客層の人が乗っているかなど色々思うところはありました。その中でもリノベーションの視点で見ると、とても面白いというか考え方として好事例だと思います。

今でこそクルーズトレインはJR東日本、JR西日本などでも販売しています。その前には「北斗星」や「トワイライトエクスプレス」などの寝台列車、それも豪華寝台列車を運行していました。それにも関わらず・・・です。

ななつ星IN九州のテレビを見ていたら、観光するポイントは個人で行こうと思えば簡単に行けるところばかりです。それでも大人気です。豪華な食事や内装…つまり走る列車は新たに作りましたが、観光資産としては特に変化はなく今まであった観光地ばかりです。

でも、利用客、地元の考えの変化が大きいですね。地元の「〇〇太鼓」による歓迎とかもありましたが、それも元からあったものと言えばそうです。クルーズトレインから見る車窓と、普通列車や普通の特急列車から見る車窓は「違う」ということですね。それにJR九州は気づいたのでしょう。

リノベーションは周囲に波及する力を有しているか否かがポイントです。単に既存の特急列車をきれいにしただけではここまでの影響力はなかったでしょうし、JR九州の営業範囲では寝台列車を運行するだけの路線もありません。それを「周遊」にし、走る列車も超豪華にするという発想の転換、そして他社もクルーズトレインを走らせるという波及効果、まさにリノベーションです。

リノベーション済案件、リフォーム済案件…その違いが分かりますか??