「新しく不動産を貸すのに賃料や地代をいくらにすればいいか?」や「今の賃料や地代は適正水準なのか?」という疑問を持たれることは多いと思います。
では、何をもって「適正」と判断すればいいのでしょうか??最も分かりやすいのは「不動産鑑定士がそう判断した。」でしょう。でも、不動産鑑定士の私が言うのもなんですが、適正の水準は人によって違うと思います。

一般的には①元本果実の関係 ②周囲との比較 ③収益分析 によって導き出すのですが、元本果実の関係について話します。
不動産そのものが元本です。貸すことによって得られる賃料なり地代が果実です。分かりやすく言うと元金と利息です。銀行にお金を預けると、つまり銀行にお金を貸すと利息を付けて返してくれます。現在のレートは100万円貸すと1年間で10円の利息がつきます。利回り(パーセンテージ)にすると0.001%です。不動産を貸すとどうなるでしょうか?
これを計算するためには、元本である不動産価格をはっきりと把握する必要があります。つまり不動産を現金換算しなくてはなりません。例えば所有している100万円の銀行預金をおろして不動産を購入します。それを誰かに貸すことで1年間で1万円の家賃(地代)が入ってきたとします。この場合の利回り(パーセンテージ)は1%になります。

銀行に現金で貸していた場合には0.001%、それを不動産に換えて誰かに貸すことで1%になります。つまり自分に入ってくる収入を1000倍にすることができました。これが不動産投資の仕組みです。
※本来は他にも税金の負担等がありますので利回りは下がるのですが、分かりやすくするためにこの事例にしました。