以前、ペットボトルのお茶の値段をどのように決めればいいかについて、ここに書きました。簡単に振り返ると、コンビニでは「130円」、自販機では「150円」、スーパーでは「80円」、観光地やホテルでは「200円」の値段がつけられていますが、この中で適正と思われる値段はいくらだと思いますか? というものです。

ところで、ペットボトルのお茶には商品名が印刷されたプラスチック製のカバーが巻かれています。メジャーなところでは「伊藤園のおーいお茶」「サントリーの生茶」「コカ・コーラの綾鷹」などなど・・・。一方でマイナーなメーカーで激安のお茶もあります。1本単価では30~40円程度で販売されている商品もあります。例えば、これらの商品のカバーを全部取ってしまったら、どのように値付けをすればよいのでしょうか?
見た目はほとんど変わらないでしょう。でも中身は違いますし、激安メーカーのお茶もメジャーなメーカーのお茶も混じっています。
もしかしたら30~40円程度で販売されていたお茶を、150円が適正価格としてしまうかもしれません。もし「おーいお茶」のラベルが巻かれていたら容易に判断できるかもしれませんが、巻かれていなかったら・・・。

不動産も実は同じなのです。お茶の適正な値段がなんとなくわかるのも、ラベルが巻かれているからです。残念ながら不動産にはラベルは巻かれていません。ペットボトルのお茶でもこれだけ判断が難しくなるのですから、不動産であればなおさらでしょう。ただし値段はお茶とは単位が違います。不動産の場合はチョットの違いが何百万円の違いになります。
その意味では、不動産鑑定士に費用をかけても、それは必要経費だと思います。